セ・リーグの開幕日程問題 | ニュースな話題

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渡辺恒雄読売巨人軍会長は、下の記事によると、「(復興のために)あらゆる努力をする。その努力の源泉は明るい活力。明るい活力を持って国民大衆に示すことができるのはプロの選手たち。選手が全力でフェアプレーで緊張した試合をし、観衆が元気を持ってくれれば生産性が上がるんです」と持論を展開。

また、加藤良三コミッショナーは、こんなときこそプロ野球が勇気を与える使命があるとコメントされています。



想いはわかりますが、問題は単純です。



東京電力管内の電力量が足りないのです。


1000万Kw/時も足りないので、計画停電を実施しているのです。

そういう状況で、↓な電力量を使うことに、首都圏の(特に停電地域の)住民、企業は理解を示すのでしょうか?


東京ドーム(東京都文京区) ; 50000~60000Kw/時 → 4000~6000世帯に相当

横浜球場 (横浜市中区)   ;        21000Kw/時 →       2100世帯に相当   

神宮球場 (東京都新宿区) ;  7000~ 8000Kw/時 →  700~ 800世帯に相当

 ※つまり、仮に、3球場でナイターを実施した場合、最大で約9000世帯の電力を消費することになる。



ナイターを実施している間、計画停電の第1グループ(18:20~22:00)の地域は、停電を強いられているのです。

仮に、29日の時点で、計画停電を実施しなくてもよい状況になっていたとしても、それは、パ・リーグやJリーグなど既に自粛している団体、企業があるからです。


したがって、意地悪く言うと、停電を強いられている地域の電気を使って、野球をするようなものです。

(減灯で数十%減らしたとしても、数千世帯に相当する膨大な電気を使うことに変わりはない。デーゲームでも球場内・周辺の電気をゼロにはできない。)



ほんとうに、勇気を与えることが目的で首都圏で開催したいのなら、プロ野球開催中の入場収入を全て義捐金に寄付したらどうでしょうか?

それなら、主張の何割かは理解できます。



もし、私が節電担当大臣や東京電力社長だったら…。



野球をいつ・どのような形で開催するかは本来自由。

しかし、電気は公共物であり、その需要が逼迫している以上、他の住民・企業の犠牲の上に、膨大な電力を使用することは看過できない。

したがって、4月中のナイター開催を変更しないことを決定した段階で、野球場のある東京都文京区、横浜市中区、東京都新宿区で計画停電を行うでしょうね :*:・( ̄∀ ̄)・:*:



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【3/15】 セ・パでそれぞれ理事会、選手会は延期を訴え。


パ・リーグは開幕延期の方針 セ・リーグは25日開幕へ http://sankei.jp.msn.com/sports/news/110315/bbl11031521360021-n1.htm


選手会、延期訴え…開幕日決定先送り

http://www.daily.co.jp/baseball/2011/03/16/0003870088.shtml



【3/16】 ナベツネが。


巨人・渡辺会長、25日開幕へ「ツルのひと声」 http://sankei.jp.msn.com/sports/news/110317/bbl11031715140002-n1.htm



【3/17】 セ・パの分離開幕方針決定を発表。


プロ野球分離開幕、セは25日 パは4月12日

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110317-00000057-dal-base


加藤コミッショナー声明全文

http://www.nikkansports.com/baseball/news/f-bb-tp0-20110317-749659.html
【ファンの皆様へ】

 被災者の前代未聞の苦境に思いをはせない、心を揺さぶられない日本人等おりません。物心両面でできるだけの支援をしたいと皆思っています。実際行動に移している人も沢山おられるでしょう。

 日本の未曽有の困難を克服し、復興を軌道に乗せるための責務を一人一人の国民が負っていると思います。被災者を直接救助する人の働きにはめざましいものがありますが、その人達を助ける人達が必要であり、さらにそれを可能にする人やシステムが要ります。そうしないと国が回りません。日本全体が沈滞化してしまいます。会社員なら通勤、その他に多大の不便があっても頑張ってそれぞれのプロフェッショナリズムを発揮しています。そういう状況のなかで、プロ野球の果たすべき役割は何なのでしょうか。プロ野球には何ができるのか、プロ野球は何をすべきなのでしょうか。被災地が復興することを祈り、復興にメドがつくまで、公式戦を行わず、練習だけを行い、ただじっと待っているだけでいいのでしょうか。私は、私たちプロ野球界、球団、プロ野球を職業とするプロ野球選手にとっては、むしろ、この困難な状況においてこそ、気力を振り絞って、真剣勝負をお見せすることこそが、プロ野球に期待される社会的責務であり、そこでプロフェッショナリズムを発揮することによって、被災者、被災地、そして日本のために貢献できるのではないかと考えます。

 私は、地震発生後から今日まで、プロ野球の果たすべき役割について、私なりに熟考を重ねてきました。被災地の状況、電力供給問題などが未確定のまま、いつ開幕するということを発表してよいものかどうか、悩みもしました。プロ野球界のみならず、多方面の方々から貴重なご意見を拝聴いたしました。12球団の現状を踏まえた上で、文化的公共財としての日本のプロ野球が果たしてきた歴史的な役割を考えると、苦しいときにこそ、必死でプレーする姿勢をお見せすることこそがプロ野球界に求められている使命であり、責務ではないかと確信するに至りました。

 いわゆる、「風評」もあって、外国資本が日本から逃避したり、居住外国人が日本の西部、南部へ転出したりする事例が続き、株価も下落していると承知しております。こうした動きがまた、海外にも増幅して伝えられ、東京が日本全土が極めて不安な状態であるとの過大で、誤った認識を与え、その結果、日本全体がさらに沈滞するという負の連鎖を招きかねません。

 こういう状況においてこそ、野球の出番があるのであり、プロ野球は被災地の人々にできる限りの勇気を届け、日本国全体に夢と希望を伝え、海外に対しても「日本は野球がやれる位落ち着いているではないか」「日本全体にはまだまだ底力があるではないか」との冷静で正確な事実認識を持っていただくための発信を行う役割を担うべきものであると、私は思います。プロ野球は、プロ野球の世界のためだけのものではありません。それは、日本国及び日本社会とともにあるべきものです。

 球場にご来場いただきますファンの皆様にも義援金活動などのご協力をお願いすることがあるかと思います。また、通常に比べご不便をお掛けすることがあるかもしれません。その際にはぜひ、ご理解・ご協力を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。

 2011年3月17日 日本プロフェッショナル野球組織 コミッショナー 加藤良三(原文のまま)



【3/18】 文科省が見直しを要請。選手会が声明文。


社団法人日本野球機構に対する通知について (文部科学省)

http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/23/03/1303864.htm


3月25日セ・リーグ開幕決定についての声明文

http://jpbpa.net/news/?id=1300449098-806884



【3/20】 文科省要請を受け4日だけ延期。
選手の心ないがしろ セ開幕4日延期に“未練”見え隠れ http://sankei.jp.msn.com/sports/news/110321/bbl11032110160002-n1.htm



加藤氏、文科省要請に取材対応せず

http://www.sanspo.com/baseball/news/110318/bsr1103182339017-n1.htm

  加藤コミッショナー「批判は覚悟の上。その批判を甘んじて受けるのが私の責任」



  加藤良三コミッショナーの略歴

   http://www.npb.or.jp/commissioner/



【3/21】 選手会が声明文


セ・リーグ開幕延期決定についての声明文
http://jpbpa.net/news/?id=1300686096-947168



【3/22】 4日だけ延期という見直し内容を文科省等に報告するが…。


セ・リーグ「四面楚歌」状態 3月29日「開幕」厳しい情勢
http://www.j-cast.com/2011/03/23091126.html?p=all

<…最初に訪問した文部科学省では、高木義明文科相が「いつ一斉停電が起きてもおかしくない状況。ナイターは国民の理解が得られない」と一蹴。蓮舫節電啓発担当相は、ナイターだけではなく、デーゲームについても「ナイターと類似の電力需要があるならば控えてもらいたい」と難色を示した。さらに蓮舫大臣は、ツイッターに「新井選手会長に選手の想いを聞くと『国難を気にしています。野球をやるのは責務ですが、今の時期はどうなのかと』。その上でセパ同時開催をとのことでした。私は計画停電、節電をお願いしている立場から開催地と開催時間への特段の配慮を求めてきましたが、まさに選手会の声はファンの声だと確信」
「野球やスポーツは勇気や元気、感動を伝えるが、なぜ計画停電区内で。なぜ電力需要が最も高まる時間に。なぜパリーグやサッカーなどと足並みを揃えられないのか。セリーグはオーナー会議を開き検討するとのこと。選手会の意見が取り入れられることを」と書き込み、セ・パ同時開幕を求める選手会の主張を後押しした。…



蓮舫大臣仕分けた!セにダメ出し再検討

http://www.daily.co.jp/baseball/2011/03/23/0003886363.shtml



語気強めた巨人オーナー「開幕を何日にしろなんてお上が決めることかね」http://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2011/03/23/kiji/K20110323000482430.html




【参考】


東京ドーム開催で電力消費4000世帯分

http://www.nikkansports.com/baseball/news/p-bb-tp0-20110323-751842.html



東京ドーム消費電力、一般家庭の6千世帯分「対策検討」
http://www.asahi.com/national/update/0319/TKY201103190098.html

海江田万里経済産業相から「東京ドームでなく、電力の需要が逼迫(ひっぱく)していない地域で開く工夫をしてもらえれば」と名指しで苦言を呈された巨人の本拠・東京ドーム(東京都文京区)。担当者によると、プロ野球開催時の1日の電力消費量は5万~6万キロワット時になる。球場の照明などに加え、周辺のテナントなどを合わせての数字という。

 一般家庭の平均電力使用量が1日あたり約10キロワット時だから、約6千世帯分に相当する量になる。ただし、ドームの場合は空調などの関係で、イベントがない日も一定量の電力を使用している。

 東京ドームは「催事に必要な電力、安全確保に必要な電力以外は節電に努力したい」としているが、具体的な対策については「主催者(巨人など)と検討したい」と話すにとどまった。ドーム球場のため、ナイター(夜間試合)をデーゲーム(日中試合)にしても、抜本的な対策とはならない。

 横浜の本拠・横浜スタジアム(横浜市中区)は、1日の消費電力は1試合平均で2万1千キロワット時。デーゲームにすれば、照明の分だけ節電できるといい、横浜は「ナイターの開始時間を数時間繰り上げたい」(加地球団社長)との方針を打ち出している。

 11日の震災発生時は横浜スタジアムも大きく揺れ、オープン戦中の選手や観客がグラウンドに避難した。同スタジアム総務部では「総合的な災害訓練を行っており、観客を避難誘導させる訓練もしている」と話している。

 ヤクルトの本拠・神宮球場(東京都新宿区)は、ナイター開催時の電力消費量は1日あたり7千~8千キロワット時。戸頃(とごろ)球場長は節電計画について「照明灯の量を減らすか。うちの照明は3分割でき、草野球は3分の2の照明でしている。でも、プロ野球でこれでいいのか、という問題もある」と話す。

 日本プロ野球選手会の宮本前会長(ヤクルト)は「停電、節電といっている時に、煌々(こうこう)とした中でやるのは、僕は心が痛い」と話している。

 セ・リーグは25日の開幕日に、東京ドームの巨人―横浜と神宮球場のヤクルト―阪神をナイターで開催する予定。


Yahoo!地図を使った計画停電マップ

http://map.yahoo.co.jp/pl?fa=whm&group=0



2011年度 セントラル・リーグ選手権試合日程

http://www.npb.or.jp/schedule/2011cl_04.html



【Jリーグより】東北地方太平洋沖地震に伴う慈善試合(チャリティーマッチ)について http://www.fctokyo.co.jp/home/index.phtml?cont=item&item=10891


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